Paris Chic

ティーンエージャーの頃ロンドンに憧れていました。いずれロンドンへ留学しようと思ったけれど、結局ロンドンに初めて足を踏み入れたのは、確か30歳頃です。それまでにパリには行っていたのだけれど、なぜか好きにはならなかった。いや、そこにいる間は、やはり素晴らしい街だと思います。美しいグレージュの街並み、カフェでは大人たちがゆっくりと流れる時間を持ち、食も楽しい。それなのに、一旦街を出ると、「別にパリには行かなくていい」なんて気持ちになる。何か相性が悪いのかもしれません。

それからもう数え切れないほどパリは訪れたのに、今だに「べつに・・・」なのはなんだろうと思うのです。フランス語も3度挑戦したのに覚えない。あの発音が好きではないようです。けれど、トゥールーズ出身の歌手の、どこか丸みのある発音は「美しいなあ」と思ったのです。地方訛りなのでしょうが、もともとフランス全土で今のフランス語が話されているのは強制的教育のおかげなのですから、私にはわからない何か違う言語がどこか奥底に流れているのかもしれません。

エッフェル塔はやはり美しい。均整の取れた女性のようです。恐らく、と思うに、私にとっってはパリの様々の中の、あまりにも女性的な何かに、ちょっと引けてしまうところがあるのかもしれません。

 

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